冬場を迎えるにあたって
ブロイラー飼料の電解質バランスと床湿りについて

2021.10

過ごしやすい季節ももうすぐ終わり、冬の足音が聞こえる季節となりました。冬はトラブルの起きやすい季節ですが、ここで生産性を下げずに、春以降につなげていきましょう。今回紹介する冬場対策を参考にして、冬支度を始めてみてはいかがでしょうか。

養豚研究室

保温器具の活用

 分娩豚舎において、哺乳子豚の保温は欠かせません。主に使われる暖房器具は、ガスブルーダーとコルツヒーターです。ガスブルーダーは火力が強く、断熱性の低い豚舎に適していますが、不完全燃焼による一酸化炭素中毒やホコリの付着による火災に注意しなければなりません。定期的に換気し、ホコリがたまる前に掃除しましょう。
 コルツヒーターはガスブルーダーほど発熱量が大きくありませんが、火災のリスクが少なく、点灯・消灯が簡単というメリットがあります。コルツヒーターのみの使用で子豚が寒がっている場合は、床暖房や保温箱を併用するとよいでしょう。いずれの暖房器具も、コードや吊り下げ金具が豚にかじられないようにします。また、保温箱など燃えやすい資材に触れないように配置には注意してください。
 豚の体感温度には、湿度もかかわっています。同じ温度でも、湿度が低いほど寒く感じます。肥育豚舎のような暖房器具の導入が難しい豚舎では、壁や通路に水を撒いて加湿します。そうすることで体感温度が上がり、乾燥が原因で起こる呼吸器感染症の予防にもなります。

換気の重要性

 夏場の換気の重要性はよく知られていますが、冬場も病原菌やアンモニアで汚れた空気を排出し、新鮮な空気を取り入れるために、最低限の換気を維持することが大切です。
 豚が必要とする換気量は、豚の体重に比例して大きくなります(表)。冬場の最低換気量は、表の値に収容頭数をかけて求めます。
 この式から分かるように、換気量を維持するためには、風速計で入気速度を測り、維持することが必要です(写真)。しかし、どうしても豚が寒がるようなら、保温の項で挙げた方法で豚を温めたり、ミキシングファンを用いて天井付近の暖かい空気と床付近の冷たい空気を攪拌(かくはん)するとよいでしょう。

表. 体重別・季節別推奨換気量
写真. 入気速度を測定する風速計

すきま風を防ぐ

 十分保温しているのに豚が寒がっている場合は、すきま風が入ってきている可能性があります。再度、壁や天井、屋根などに穴がないかチェックしてみてください。特に冬場は、ピット下からの冷気が吹き込みやすくなるため、ピットの端をビニールシートなどで閉鎖するのも有効です。カーテンの隙間から風が入っていることも多くあります。まずは風の侵入部位を見つけて、シートや断熱材などで隙間をふせぎましょう。

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