マーケット情勢(全農畜産総合対策部・12月まとめ)

2026.01

各畜種の家計消費量・家計消費金額は総務省家計調査より

豚肉

 10月の全国豚と畜頭数は、1,478千頭と前年を上回った(前年比101.5%)。地域別と畜頭数は、北海道が同103.6%、東北が同104.6%、北陸甲信越が同104.0%、中四国が同103.2%と大きく伸びた。

 10月の輸入通関実績は、豚肉全体で85.0千t(前年比97.9%、前月比111.4%)となった。内訳は、チルドが38.5千t(同112.6%、同113.0%)、フローズンは46.5千t(同88.3%、同110.0%)。輸入相手国別では、チルドはカナダ、メキシコが増加した。フローズンはブラジル、チリが増加した。

 総務省発表の10月度家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯当たり豚肉購入数量は1,892g(前年比106.7%)、支出金額が3,021円(同106.0%)となり、購入量と支出金額ともに前年を上回った。

 11月の東京市場枝肉卸売価格(速報値:11月30日時点)は、586円/kg(前年比102.6%)と前年を上回った。11月は、国内出荷頭数が前年を下回ったことに加え、気温の低下に伴い鍋物需要等が増加したことから需給が引き締まった。

 12月の相場は、国内出荷頭数が前年を上回る見込みや輸入チルドポークの数量増等はあるものの、年末年始向けの手当などで需要も増加するため、強含みでの推移を見込む。

【令和8年1月の相場予想】※東京市場 上物・税込580円

牛肉

 10月の成牛と畜頭数は、96.4千頭(前年比96.9%)と前年を下回った。和牛が48.7千頭(同100.1%)、交雑牛が22.6千頭(同101.4%)、乳牛去勢が8.8千頭(同80.9%)となった。

 10月の輸入通関実績は、全体で49.2千t(前年比111.9%、前月比128.3%)。チルドが16.6千t(同105.5%、同126.7%)、フローズンが32.6千t(同115.5%、同129.1%)となった。国別では、チルドはオーストラリアとカナダが、フローズンはオーストラリア、米国、カナダが増加した。

 総務省発表の10月度家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯当たり牛肉購入量は416g(前年比98.6%)、支出金額が1,593円(同97.7%)となった。

 11月の東京市場枝肉卸売価格(速報値:11月30日時点)は、和牛去勢A5が2,656円(前年比101.2%)、A4が2,449円(同104.3%)、交雑去勢B3が1,614円(同102.6%)、乳牛去勢B2が1,200円(同107.2%)だった。11月は、和牛・交雑ともに年末年始に向けた手当などで需要が増加したため、前年・前月ともに上回った。乳牛去勢は、輸入代替需要が継続しており、前月を下回ったものの前年は上回った。

 12月の相場は、和牛・交雑ともに最需要期を迎えることから強含みでの推移を見込む。乳牛去勢は輸入牛肉代替需要が継続するものの限定的であることから横ばいを見込む。

【令和8年1月の相場予想】※東京市場 税込
◎和牛去勢A4:2,250円 ◎交雑去勢B3:1,500円 ◎乳牛去勢B2:1,100円

鶏卵

 10月の餌付け羽数は、全国で8,747千羽(前年比104.8%)と前年を上回った。東日本は前年比110.8%となり、特に東北エリアが同131.0%と大きく伸びた。一方、西日本は、割合が多い中国エリアが同82.0%と前年を大きく下回ったこともあり、前年比97.9%の結果となった。

 10月の鶏卵の一人当たり家計消費量は892g(同98.9%)と2カ月連続で前年を下回った。物価高による節約志向が高まっているが、2025年1~10月の累計比は前年並みとなっている。

 11月の東京相場Mサイズ基準値平均は340円/kg(前年比+59円/kg、前月比+14円/kg)。供給面において、気温の低下から産卵率が増加し、大玉増・小玉減の傾向となった。需要面において、量販筋および問屋筋では、季節性の需要の高まりを背景に発注数量が増加傾向にあった。加工筋では高病原性鳥インフルエンザの発生以降、定期とスポット双方で引き合いが強くなった。

 今後について、供給面は鳥インフルエンザの発生次第だが、12月に稼働羽数は増加し生産量は増加傾向となることが見込まれる。需要面において、量販筋では本格的な需要期に突入し、鍋物等の喫食機会の増加によって需要の押し上げが考えられる。外食筋では、忘年会シーズンとなり引き合いが強くなることが予想される。加工筋では、年末年始の滞貨玉も含めた集荷に動くことが考えられる。以上のことから、今後の鶏卵相場はもちあいもしくは強含みとなることが予想される。

鶏肉

 生産・処理動向調査によると、10月の推計実績は処理羽数65,293千羽(前年比101.1%)、処理重量197.8千t(同101.6%)となった。

 10月の鶏肉(原料肉)の輸入量は前月から-0.5千tの57.3千t。国別ではブラジルが前月-2.4千tの41.1千t、タイが前月+2.4千tの15.7千tとなった。

 10月末時点推定期末在庫では国産品34.4千t(前年比107.0%)、輸入品129.9千t(同92.0%)、合計で164.3千t(同94.8%)だった。

 11月の月平均相場は、モモ肉が736円/kg(前月差+5円)・ムネ肉が545円/kg(同-12円)、正肉合計で1,281円/2kgと、前月差-7円、前年差+199円となった。11月の生産状況は入雛羽数・処理羽数・処理重量ともに前年比を下回る見込みとなっている。需要面では気温低下の影響による鍋需要や輸入品の価格上昇の影響があり、国産モモ肉の販売は順調。高病原性鳥インフルエンザ等の影響により生産バランスが崩れ、相場は上昇基調で推移している。ムネ肉は、4月以降輸入品の国内流通もあるが、依然高止まりが続いている。スペイン産豚肉の輸入全面停止、円安による輸入鶏肉の調達数量減に伴う国内流通価格の上昇も考え、今後の国産鶏肉相場の動向が気になる。

 今後の相場は、モモ肉は12月以降の最需要期に期待し若干上昇の770円の見通し。ムネ肉は一部原料を輸入品に代替えしている加工メーカーもあるが、スペイン産輸入豚の問題等を考慮し、550円前後で推移すると予測する。

【令和8年1月の相場予想】 ◎モモ肉:760円 ◎ムネ肉:550円

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