慢性疾病対策による生産性改善
豚の肺炎原病原体の陽性率推移と対策
2025.07
養豚業の課題の一つに、慢性疾病による生産性の悪化が挙げられます。『養豚白書2024』によると、慢性疾病の影響が大きい離乳後事故率は2011年の5.9%から2022年には8.2%となり、12年間で2.3ポイントも悪化しています。一方、同時期に農場飼料要求率は3.35から3.05、離乳頭数は10.1頭から11.5頭に改善されていることから、離乳後事故率が生産性改善のネックとなっていることが分かります。離乳後事故の原因の一つとなる慢性疾病の中で肺炎の占める割合は高く、クリニックセンターでは肺からの微生物検査を行い、原因となっている病原体を明らかにしています。