第49回九州管内系統和牛枝肉共励会
鹿児島県が個人・団体で最高位/第49回九州管内系統和牛枝肉共励会
2026.01
第49回九州管内系統和牛枝肉共励会が9月6日、福岡県太宰府市で開かれた。九州・沖縄8県のJA系統農家が計120頭の枝肉を出品し、肥育技術を競い合った。個人賞は鹿児島県の竹中真紀さん(JAあいら)が金賞(農林水産大臣賞)を受賞。団体部門では、2年連続でJA鹿児島県経済連が優秀賞を獲得した。努力賞にはJA全農ふくれんが輝いた。
同共励会は、九州管内の和牛肥育技術の向上と肉質改善を目的に開かれ、今回で49回目を迎えた。各県から15頭ずつ、計120頭の枝肉が集まった。出品牛の内訳は、黒毛和種の雌8頭、去勢112頭の構成となった。
全体の枝肉成績は、肉質5等級が95%を占め、脂肪交雑(BMS)ナンバーの平均は11.4と高い成績を残した。120頭のうち、89頭がBMSナンバーの最高点である12を獲得。枝肉重量の平均は昨年より6.3kg増加し537.3kgと、過去最高を更新した。
歩留まり基準値の平均は78.5で前回より0.2ポイント向上。去勢に限れば3頭に1頭が同基準値80以上となった。これを受け、審査委員長の公益社団法人日本食肉格付協会の小林淳二専務理事は「肉質が高位平準化する中で、歩留まり基準値は価格決定の大変重要な要素。大変良い結果だった」と講評した。

団体部門・優秀賞
JA鹿児島県経済連が2連覇
団体部門で最高位の優秀賞は2年連続でJA鹿児島県経済連が獲得した。格付等級、BMSナンバーの平均値で優秀賞を決めるが、今年は鹿児島県と宮崎県が同点となった。そのため共励会ルールに基づき、個人賞の入賞が多かった鹿児島県勢に決まった。
鹿児島県の出品牛は全てA5等級で、平均月齢は28.1カ月。子牛生産地はすべて鹿児島県内だった。15頭中8頭はロース芯面積が100cm2を超え、「栄誉として記録したい」と評された。
努力賞はJA全農ふくれんが輝いた。同賞は昨年と比較して得点が上昇した県に授与される。審査講評では「まさに努力が実った結果として敬意を表したい」とした。
団体賞入賞
団体優秀賞
柚木 弘文(ゆのき ひろふみ)さん
経営管理委員会会長
JA鹿児島県経済連
通算16度目の団体賞受賞となり、うれしく思う。農家への巡回を行いながら、超音波診断や、治療履歴の少ない発育状況の順調な牛選びなどを行ってきた。数値に基づいた牛選びが結果に結びついた。さらに、農家の飼養管理技術の向上に加え、育種や、JA技術員や経済連の指導の面でスキルが高まったことなどが総合的に好成績につながった。インバウンド需要など和牛人気が高まる中、和牛産地の九州で鹿児島県がリードするという気概を持って、さまざまな取り組みを引き続き進めていきたい。



個人部門・金賞 竹中真紀さん(鹿児島)
肉つややかで美しく
個人賞最高位の金賞に輝いた竹中真紀さんの出品牛は、29カ月齢の去勢で父が「梅華福」、母の父が「夏百合」、母の母の父が「美国桜」。枝肉重量は573.2kg、ロース芯面積が118cm2、バラの厚さ11.0cm、皮下脂肪の厚さ1.2cm、歩留まり基準値83.9だった。審査講評で「つややかな肉の光沢が特に抜群で、出品牛の中で群を抜いていた」とされた。肉厚で歩留まりが高く、審査員満票で選出されたという。共励会後のセリでは1kg8600円で競り落とされた。
金賞

竹中 真紀(たけなか まき)さん
JAあいら
自信のある牛で出品したが、これ以上ない成績にただただ驚いた。出品牛の血統は県内人気の高い「梅華福」と「夏百合」で、ロース芯が大きく丸い形状という血統の特徴が枝肉によく表れていたと思う。素牛は全て地元市場からで、繁殖農家とも連携している。普段から月齢の若い牛を導入することがこだわりだ。今後、全国の共励会も視野に入れ、挑戦していきたい。

銀賞1席
松岡ファーム
松岡 隆史
(まつおか たかふみ)さん
JAみやざき(こばやし)

出品牛は前期、中期と餌の食い込みがよく生体から良い状態の牛だった。後躯がしっかりしていて、導入時から期待でき、肥育後期にかけて締まってきてしっかり仕上がった。枝肉を見たところ、小ざしでモモ抜けもよく牛の能力を引き出せたと思う。今後も共励会へトライしていきたい。
審査講評
血統は父「桃白鵬」、母の父「二刀流」。非常にすっきりとし、上品な印象の枝肉だった。ロース芯面積89.0cm2、バラの厚さ9.0cm。

銀賞2席
新地 正清
(しんち まさきよ)さん
JA鹿児島きもつき

JAや関係機関の皆さんのおかげで昨年に続き受賞できたことに感謝したい。父が育てている「お尻の張った牛」にいつも通り仕上がり、入賞できて良かった。今回の結果が家族の営農継続のモチベーションになったと思う。私自身は現在、繁殖を担当しているが、今後は少しずつ肥育にも取り組んでいきたい。
審査講評
血統は父「華忠良」、母の父「喜亀忠」。小ざしが十分で、切開面は各筋肉のバランスがよく均整の取れた枝肉だった。

銀賞3席
永原牧場
永原 大輔
(ながはら だいすけ)さん
JA北さつま

良い牛の出品ばかりの中で、好成績を残せてうれしい。枝肉を見た感想としては、背中の割れが良く、ロース芯の大きさもこれまでで最も大きく仕上げられ、良い出来になった。20カ月齢の時点で出品しても良いなと思ったほど。最後まで餌食いの良い牛で順調に肥育を進められた。
審査講評
血統は父「秀幸福」、母の父「美国桜」。ロース芯の大きさが135.0cm2と出品牛のうち最も大きく、無駄な脂肪がない仕上がり。


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